ニキシー管時計製作記 Part 2です。
今回から、ニキシー管時計の設計に踏み込んでいきます。
ニキシー管時計の全体構成
ニキシー管時計を作るために、電子回路を考えていきますが、最初にその構成をまとめます。
ニキシー管時計のブロック図
ニキシー管時計の大きな構成について、ブロック図でまとめました。
電源系統
電源は、DC12VのACアダプターを接続し、外部から供給します。
そして、時計の基板上でニキシー管用の電源DC200Vとその他IC用のDC5Vをつくります。
ニキシー管の点灯回路
前回の記事で紹介しましたが、ニキシー管の点灯にはニキシー管用のドライバICを使用します。
このドライバICはニキシー管専用のICでして、200Vの電圧の耐圧をクリアしながら、ニキシー管の点灯制御を簡単にしてくれます。
ニキシー管には「0〜9」の数字に対応した10本のピンがありますが、そのピンとICを接続します。
そして、ICに2進数で4bitの信号を入れると、入力された信号(2進数)の「0〜9」の値に応じて、ニキシー管の対応するピンがONになります。
単純に考えると、時/分/秒で6桁のニキシー管を使おうとした場合には、ニキシー管とドライバを1対1で対応させるため、6個のドライバICが必要になります。
これはスタティック点灯と呼ばれる方式です。
この方式だと、ドライバICが多く使われるわけです。
少々ドライバICがもったいない。
そこで、点灯の方式を工夫します。
7セグデジタル時計でよく使われるダイナミック点灯を用います。
ダイナミック点灯の方式にするとドライバICを節約できます。
今回はダイナミック点灯のためにシフトレジスタを使用します。
しかし、シフトレジスタは200Vの耐圧が無いため、ここにフォトカプラを1段はさみます。
フォトカプラに200V電源を印加し、それをシフトレジスタでスイッチします。
ニキシー管にとって、シフトレジスタ,フォトカプラがソース側、ドライバICがシンク側になります。
( ※ソース:源 – 電源側,シンク:吸い込み – GND側 )
これがブロック図の構成です。
リアルタイムクロック
時間のカウントのためにリアルタイムクロック(RTC)を使用します。
今回は秋月電子通商にて販売されているICの中から、I2C接続に対応したRTCを選びます。
制御を行うArduino
ニキシー管ドライバICやRTCの制御に加え、ニキシー管のダイナミック点灯も制御する必要がありますが、今回はArduinoを使います。
Arduino UNOに使用されているAVRマイコン「Atmega328P-PU」をArduino化した上で、単品で使用します。
単品で使用する回路については、以前記事にしたことがあります。
今回はニキシー管時計の回路構成について紹介しました。
次回は、電源の回路についてご紹介したいと思います。
それでは、次回もよろしくお願い致します。
次の記事 : ニキシー管時計 (with Arduino) 製作記 【Part 3】
2018/09/19 : タイトルを変更しました。
「(with Arduino)」を追加。
2018/09/19 : 一部加筆修正
コメント