初めてのニキシー管デジタル時計製作の記録です。
1年以上前に「ニキシー管」というものを知りまして、そのレトロで温かい雰囲気に一目惚れして、これでデジタル時計を作りたいと長いこと考えてきました。
数ヶ月前から、やっと製作に取り掛かりましたので、その製作の記録をここに残しておきたいと思います。
ニキシー管とは何か
さて、ニキシー管とは何かということについて、はじめにご紹介します。
例によってWikipediaが詳しいです。
ニキシー管の特徴について簡単に書くと…
真空管に似た形のガラス管の中に、数字の形をした電極が並んでおり、約170V程の高い電圧をかけると、対応する数字がオレンジ色に光ります。
これがニキシー管らしい独特の雰囲気をもっていて、レトロな趣があります。
今は当たり前になっている「7セグLED」が使われるようになる前に、ニキシー管が使われていました。
このため、とてもとても古いものなので、今は作られておらず、世の中に出回っているもののみとなってしまっています。いわゆるデッドストックです。
そんなニキシー管ですが、「シュタインズゲート」という作品で登場し、今の若い世代の人に知られるようになったようです。
身近なところでいえば、古いドライブイン等に置かれている、そばやうどん、ハンバーガーの自動販売機の調理時間の表示器として使われています。
Amazonで買える
今は購入が難しくなってしまったニキシー管ですが、意外にもAmazonで購入可能です。
Amazonはなんでも売っていますね。
自分は初めてのニキシー管として、横型のニキシー管を購入しました。
「IN-12A」という型番です。
縦型のニキシー管に比べ安価で購入しやすいです。
関連する部品:ニキシー管ドライバ
ニキシー管を動かす上で、ニキシー管用の関連部品があります。
それがニキシー管ドライバです。
0〜9の数字を表示するニキシー管を動かすためのICです。
マイコン等の制御部から、4bitの信号を入力すると、対応する数字をドライブするものです。
ニキシー管のシンク側につないで使います。
製作のポイント
今回製作したニキシー管時計のポイントについてご紹介します。
昇圧電源
ニキシー管を動かすには、7セグLEDやマイコンの電源に比べてとても大きな電圧が必要となります。
180〜200V程度必要です。
この電源をいったいどうやって作り出すのかと悩んでいましたら、先人の記録がありまして、大変参考になりました。
下記のサイトを参考にしました。
新日本無線の「NJM2360」という型番のDC/DCコンバータ制御ICを使っています。
こちらのICは、「NJM2360AD」という型番の上位互換品が秋月電子通商にて販売されています。
ニキシー管ドライブ回路
ドライブ回路についても、先人の記録を参考にさせていただきます。
下記のサイトを参考にしました。
ニキシー管が170V以上の高い電圧を必要とするため、7セグのデジタル時計のようにおなじみのバイポーラトランジスタではドライブできないため、フォトカプラを使用します。
制御部
ニキシー管に通電した上で、時計となるように制御する必要があります。
このため、制御部はマイコン等が担いますが、今回はおなじみのArduinoを使います。
Atmega328P(Arduino UNO)です。
次回から具体的な製作ついてご紹介したいと思います。
それでは、また。
次の記事 : ニキシー管時計 (with Arduino) 製作記 【Part 2】
2018/09/19 : タイトルを変更しました。
「(with Arduino)」を追加。
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