FPGA & Verilog入門本『TANG PriMERで始める FPGA & Verilog入門』頒布中!

疑似ニキシー管プロジェクト【Part 1-1】

スポンサーリンク
電子工作

代替技術で「ニキシー管」を再現することを目指す【疑似ニキシー管】プロジェクト。そのプロジェクトの1つについて、Part 1シリーズとしてご紹介します。


スポンサーリンク

疑似ニキシー管プロジェクトの概要 / Outline of project to make pseudo Nixie tube

Introduction

An indicator called the Nixie Tube was used before. It emits an attractive light and is still popular even now. However, unlike LEDs, handling is difficult. Therefore, I started a project to reproduce the Nixie tube with alternative technology such as LED.

ニキシー管とは

「ニキシー管」について簡単にご紹介します。

現代においてよく見かける数字(あるいは一部文字)の表示器として、「7セグメントLED」というものがあります。これは7つのLED発光部の組み合わせから数字を表現するものです。LEDは省電力で取扱いが用意ということもあり、デジタル時計などを中心として一般的に広く見かけます。

この7 セグメントLEDが使われる様になる以前には様々な表示器が存在しました。その中で、最近とある界隈で人気が出ている表示器が「ニキシー管」という表示器です。

ニキシー管はガス放電による発光を利用して数字の表示を行う表示器です。やわらかなオレンジ色に光る姿にレトロな趣があります。古い表示器であり、今では一般的には製造されておりません。

この表示器について、最近アニメやゲームの影響で人気が出ており、趣味でニキシー管時計などを作る方々がおります。

しかし、このニキシー管を光らせるためにはLEDに比べると高い電圧(感電する程)を要します。このために取り扱いが難しい部分があり、誰もがすぐに手を出せるものではなく、電子工作としてハードルがあります。

代替技術でニキシー管を再現する試み

そこで、取り扱いが難しいニキシー管に替わって、ガス放電の代替技術を用いることで7セグメントLEDの様に手軽に扱えるニキシー管風の表示器を作りたいと考えました。

これが「疑似ニキシー管プロジェクト」です。

この記事では疑似ニキシー管プロジェクトについてご紹介します。

疑似ニキシー管プロジェクトについては様々な試みをすることを考えておりまして、それぞれをシリーズとしてご紹介したいと考えております。よって、今回はその中のひとつの試行をPart 1としてご紹介します。
(※今後シリーズにならない恐れもあります。)

目指す疑似ニキシー管のかたち

以前の取り組み

この記事で取り上げる疑似ニキシー管プロジェクトの前に、何らかの方法でニキシー管を再現しようとしていたことがありました。

LEDによるニキシー管の再現(ゼロ次試作)

しかし、この試作ではニキシー管そのものの再現というよりはニキシー管風の7セグLEDを作るといった部分が強かったと思います。このため、今回の疑似ニキシー管プロジェクトでは本物のニキシー管の様子を再現することを目指します。

では、このプロジェクトではどの様な点をもって「疑似ニキシー管」とするのか、疑似ニキシー管の目指すかたちについて考えます。

「疑似ニキシー管」とするポイント

今回取り組む疑似ニキシー管のポイントを下記に示します。

  • 表示部が管に入っていること(ガラス管など)
  • 表示部が0~9を示す10個の部品に別れている。
  • 上記10個の部品がニキシー管の様に奥行き方向に並んでいる。
  • 基本的にオレンジ色での発光をする。

これらが今回の疑似ニキシー管プロジェクトにおいて考えている疑似ニキシー管のポイントです。

これらのポイントを満足することを目指してニキシー管の再現を試みます。

Part 1で試行する方式

さて、それではPart 1の記事として取り上げる方式についてご紹介します。

UV-LEDと蛍光塗料を用いる方式

このパートで取り上げる方式は、「UV-LEDと蛍光塗料を用いる方式」です。

蛍光塗料は紫外線を受けると発光します。また、逆に紫外線を受けなければ発光しません。この特徴を疑似ニキシー管の表示に利用することを考えました。

よく見かけるLED導光アクリル板方式との比較

ニキシー管を何らかの方法で再現する手法としてよく見かけるものが、LED導光アクリル板を用いたものです。

「Lixie」と呼ばれている様です。

この方式はアクリル板を切削加工することで文字などの形に溝を彫り、そのアクリル板の端面からLEDの光を入射して溝に入射光が当たって散乱することで、文字が光っている様を実現するものです。

この方式の作品を見ていると、発光しているパネルで拡散した光が隣のパネルの文字にも届き、その隣のパネルもぼんやりと光って見えるためにコントラストが悪い印象がありました。

この課題を解決するために思いついた方法が「UV-LEDと蛍光塗料を用いる方式」です。

蛍光塗料が紫外線によって光ることを利用し、LEDから照射されるUVを光らせたい1枚のパネルのみに当てることができれば、隣のパネルの発光を防いでコントラストを良くすることができるのではないかと考えました。

過去の試作品

この方式を思いついた段階で、手に入りやすい部材で試作品を作ってみました。

2017年9月頃に試作したものです。

この試作をしたことで実現性が見えたものの作業に手間がかかることもあり、次のステップに悩んでそのまま保留状態でした。

しかし、今年に入ってからUV波長が出るチップLEDの情報をいただいたことや、Twitter上で何人かの方々がニキシー管の再現に取り組んでいる姿を見て、自分も今一度疑似ニキシー管に取り組むことにしました。

今回のシリーズでPart 1としてご紹介する内容は、過去の試作を受けてよりニキシー管に近い姿にする取り組みです。

次回以降の記事で具体的な試作の内容についてご紹介したいと思います。

それでは、よろしくお願い致します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました