ニキシー管時計製作記 Part 4です。
今回は制御回路についてご紹介します。
ニキシー管の点灯回路
今回の製作にあたり、下記の記事を参考にさせていただきました。
ダイナミック点灯
ニキシー管の点灯はダイナミック点灯方式で行います。
ニキシー管はアノード(+側)が共通になっており、ここに電源を印加します。
そして、カソード(-側)が「0〜9」で分かれているので、こちらにドライバICを接続します。
ニキシー管 ドライバIC K155ID1 74141互換品 6個セット
売り上げランキング: 79,379
6桁分6個のニキシー管それぞれにアノードピンが1個ずつ、合計で6個あるので、これらをシフトレジスタを使って時間をずらして1個ずつ電圧を印加します。
また、カソード側は全てのニキシー管で各ピンを共通にします。そして、ドライバICに接続します。
これをマイコンで制御することで、ダイナミック点灯になります。
フォトカプラでアノード制御
先程シフトレジスタでアノード側を制御すると書きましたが、シフトレジスタのアウトプットピンをそのままニキシー管に接続しても、ニキシー管は点灯しません。
今回使用予定のシフトレジスタは5V品なので、この電圧ではニキシー管が点灯しないのです。
このため、ニキシー管に対してDC200Vの電圧を印加しながら、その電圧のON/OFFをシフトレジスタで切り替える構成にします。この切り替えのためのスイッチとして、フォトカプラを使用します。
今回使用するフォトカプラは、秋月電子通商で販売されている「TLP627」シリーズを使用します。
推奨電源電圧が200Vまでという高耐圧の部品です。絶対最大定格は300Vです。
時間をカウントするRTC
時計の要となる時間のカウントはRTCにより行います。
Arduinoで時間をカウントすることもできますが、時計としては精度が悪いため、使えません。このため、RTCを使います。
RTCは電源を加え、時間を設定すると、自動的に時間を刻んでくれます。時間の設定はマイコンから行うわけですが、そのインターフェースとしてI2Cを使えるものを選びました。
こちらも秋月電子で販売されている「DS1307ZN+T&RTR」です。
このICは、バックアップ用の電池を接続すると、外部供給の電源がなくなっても時間を刻み続けてくれます。よって、電池を接続する回路にします。
基板は下記の様なモジュール基板をイメージして、モジュール化することにしました。
WINGONEER小型RTC I2C DS1307 AT24C32リアルタイムクロックモジュール、Arduino AVR PIC 51 ARM用
売り上げランキング: 451,677
制御を行うArduino
ダイナミック点灯やRTCの制御を行うマイコンとして、Arduinoを使います。
Arduino UNO(Atmega328P-PU)です。
Arduino UNOの基板をそのまま使わずに、ブートローダを書き込んでArduino化したものを単体で使用します。
単体使用回路は以前も紹介しました。
こちらの回路に、RTCやダイナミック点灯の回路を接続します。
回路図
それでは、制御部の回路図を示します。
制御回路の他に、時計の時間設定用途のスイッチ等も回路中にあります。
回路としては200Vと5VでGNDを分けていますが、それほど大きな意味や効果は無いでしょう。
制御回路試作基板
制御回路の試作品をご紹介します。
ユニバーサル基板に実装しました。この写真ではニキシー管ドライバICが載っておりませんが、こちらで動作確認を行いました。
この記事を書いている時点で、制御回路ののプリント基板も既に完成しておりますが、その様子は以降の記事でご紹介したいと思います。
今回は制御回路についてご紹介しました。
今回までで回路は完成しましたので、次回はプリント基板を設計についてご紹介したいと思います。
それでは、次回もよろしくお願い致します。
2018/09/19 : タイトルを変更しました。
「(with Arduino)」を追加。
2018/09/19 : 一部加筆修正
コメント