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TDA7052ATによる手作りスピーカーアンプ

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Audio

今回は、初めての手作りスピーカーアンプの話題です。

自室のパソコンスピーカーが欲しく、アンプとスピーカーを同時に自作しました。
作った時期は2017年の夏頃ですが、今になってご紹介します。

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アンプを作るきっかけ

はじめに、今回アンプを作ろうと思ったきっかけについて。

これは、2つあります。

1つは、パソコンのスピーカーが欲しかったこと。
もう1つは、オーディオ系(アナログ)の工作をしたいと思ったこと。

そんな時、学生時代に手に入れた小冊子のことを思い出しました。それは、CQ出版が学生向けに発行している『トラ技Jr.』です。

いつだったか部屋に積んであるトラ技を見返していた時、トラ技Jr.の2014年9月・10月号に、簡単なスピーカーアンプの作り方が載っていることをみて、いつか作ってみたいということが頭の何処かにありました。
(ちなみに、その記事を書かれているのは、後閑哲也さんです。)

そして、2017年の夏休みを利用して、アンプを作りました。

部品の購入

記事で紹介されているスピーカーアンプは、アンプICを使った、単純な回路によるものです。

記事で使われているアンプICは、「TDA7052B」です。PhilipsのICです。

BTLという方式のアンプということです。

このICの購入先を探したところ、残念ながら自分が購入しやすい購入先がありませんでした。
しかし、似ている型番の「TDA7052AT」がおなじみの秋月電子にて販売されていたため、こちらを使うことにしました。

オーディオアンプIC TDA7052AT

それぞれの型番の特性の違いによる音質や技術的な特性ついては、正直なところ詳しくわからないため、「動けばいい」の精神で作ることとしました。
作った結果、違いがわかる男になるだろうと。

アンプICの他にもコンデンサや可変抵抗等が必要になりますが、これらも全て秋月電子で購入できるものを選びました。

完成した基板

それでは、ICをハンダ付けした完成基板です。

2.54mmピッチのユニバーサル基板に、表面実装のICを手でハンダ付けしました。

こちら表面。

こちら裏面。

半年程前に作った基板ですが、動けばイイや精神が見て取れます。

アンプケース

先ほどの写真の基板を収めるケースも作りました。

100円ショップで販売されている、本の様な形をした木箱がケースにちょうどよさそうでしたので、これに電源やAudio信号のコネクタを取り付け、基板を収めました。
白い木の肌でしたので、アンティーク調を意識して塗装しました。

フタを閉じている状態。

フタを開けると、電源のトグルスイッチとボリュームのつまみが収まっています。

裏側には、スピーカーを取り付けるコネクタ。

スピーカーも自作

作ったアンプに接続するスピーカーも同時に作りました。

スピーカーの部品は、アンプと同様に秋月電子で購入できるものです。

8Ω10W広帯域用スピーカー F77G98-6

購入数に応じて割引があり、2つで500円です。

安い値段の割には音質は悪いものではないという評価をみまして、こちらでスピーカーを作ることにしました。

100円ショップで購入したMDF材をそれらしく切断しまして、組み立てました。

前側に窓をあけまして、なんちゃってバスレフです。

完成品の評価

それでは最後に、完成したアンプとスピーカーの評価について。

今回アンプの製作は初めてでしたが、使った部品が少なく、アンプICをほぼデータシートのリファレンス通りに接続した様な状態だったため、とても簡単に作ることができました。

アンプの音質が良いとか悪いとか、あのアンプと比べてどうとかいう評価に値するアンプではございません。
ただ単純に、素直に音を大きくしてくれるアンプとしては、なかなかいい出来と思います。

変なノイズがのることもありません。

ただ、音量を上げると、それだけICが発熱します。
このあたりについては、定格の計算をしっかりと身につける必要を感じました。

安いスピーカーも悪い音では無いです。
バスレフかどうかは別として、窓が有無で音が変わります。
心なしか低音が出ていると思います。
大変低レベルな評価です。

動くものができてよかった。
というところで、今回は満足です。

少しずつアナログ系の回路に触りながら、オーディオ系の工作を勉強して、いつか真空管アンプを作ってみたいところです。

それでは、また今度。

コメント

  1. ぼん より:

    突然のコメント失礼いたします。
    TDA7052BからTDA7052ATに変更した際に、トラ技ジュニアに載っていた回路から何か変更した部分はありますか?
    数年前のことについてのため記憶もあやふやだとは思いますが、もし覚えていらしたら回答のほど何卒宜しくお願い致します。

    • AKI より:

      コメントありがとうございます。

      手元のトラ技ジュニアと記事中の写真を見比べてみました。

      トラ技ジュニアでは電源の電解コンは470uF/16Vでしたが、自作アンプでは330uF/25Vに変更しておりました。(当時、金色のオーディオ用電解コンを使いたかっただけだと思います。)

      また、Audio入力部にフィルタ回路らしきもの(おそらく当時実験的に抵抗とコンデンサを入れてみたもの)がありましたが、これはおそらく機能としてはほぼ意味のないものと思われます。

      • ぼん より:

        早速の返信ありがとうございます!

        なるほど、特に変更点などは無いということですね…

        自分もTDA7052ATでスピーカを作ろうと思っていたので非常に助かりました!
        ありがとうございます!

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